
世界の賃貸事情 vol.1
〜アジア編〜
部屋を借りるとき、関東では通常、礼金・敷金を払いますが、関西の一部では、礼金・敷金という概念はなく、代わりに保証金を支払いますよね。同じ日本でも、これだけ違う賃貸事情。海外ではどうでしょうか? 各国さまざまな賃貸事情を調べてみました。
中国(北京)
中国で部屋を借りるときは、一般的に、保証金として家賃の1~3カ月分、前家賃として家賃の2~3カ月分、仲介手数料と、併せて家賃5~6か月分は契約時に必要となります。保証金は、室内の物を壊したり、汚したりしない限り、通常なら退去時に返金されるはずですが、何かと理由をつけて返してくれない家主さんが少なくはないため、注意が必要です。
賃貸物件のほとんどは、テレビ、エアコン、冷蔵庫、ベッドなど、生活に最低限必要な家具は部屋に設置してありますが、性能は必ずしも保証されません。使い始めてすぐに壊れた、なんてことも珍しくはないので、契約する前にしっかりチェックが必要です。家賃は、1カ月分ずつではなく、3カ月ごとに支払うのが主流ですが、契約時の交渉で変更することが可能です。中国では賃貸に関するトラブルが多いので、信頼できる不動産会社や仲介業者を通して契約したいものですね。
シンガポール
シンガポールでは、超高級マンションのコンドミニアム、高級マンションのプライベートアパートメント、HDBと呼ばれる政府が分譲する公団住宅の3種類で部屋が借りられます。ただ、2部屋以上の物件が多いため、単身でシンガポールにきている日本人は、友人などとシェアするか、間借りするケースが多いようです。
契約時には、1カ月分の家賃に加え、デポジット(敷金)として1~2カ月分、合計2~3カ月分の家賃が必要です。契約期間は2年が一般的で、途中解約は原則、認められません。そのため、契約の際は、国外に転勤などになった場合にのみ、賃貸契約を無罰で解約できる転勤解約条約を入れるのが一般的です。
シンガポールでは、建物丸ごと一棟が同じオーナーで管理されていることが稀なため、同じ建物の部屋でも、オーナーの懐具合やリノベーションの程度で家賃が異なります。契約内容も、オーナーの考え方が反映されることになるので、直接契約するよりも、揉めたときに借り手の立場になって交渉してくれる仲介業者を介することが賢明です。
韓国
お隣、韓国には、「チョンセ」という独特の賃貸システムがあります。これは、入居時に、チョンセと呼ばれるまとまった保証金を預ければ、月々の家賃は免除され、退去時には、全額返金されるシステム。これでは大家さんにメリットがないように思いますが、大家さんは、チョンセを銀行に預けて利子を増やしたり、運用したりで、利益を得るようです。銀行の利息が日本よりかなり高い韓国ならではお得なシステムですね。
ただ、このチョンセ、いくらだと思いますか? なんと住宅価格の5割~8割に相当する額。例えばソウルのワンルーム物件なら、チョンセは300万円前後が主流です。まとまったお金がなく、チョンセを払えない人は、「ウォルセ」という毎月家賃を支払う方式で部屋を借りられますが、学生用など小規模な物件が多いようです。また、最近は不景気で、銀行の利子率が低くなってきたため、少額のチョンセを払った上で、月々の家賃も支払う、というパターンも増えてきたそう。いずれにせよ、韓国で部屋を借りたいと思ったら、まずは情報誌等でチョンセの相場を調べてから、不動産を訪ねるのがおススメです。
→ 世界の賃貸事情vol.2〜ヨーロッパ編〜はこちら
→ 世界の賃貸事情vol.3〜アメリカ(前編)〜はこちら
→ 関東・関西の賃貸事情はこちら


































